賢者は高い見識がそなわっていますから
賢者からは愚者の行動はよく見えるものです。
それとは逆に低い丘から高い山の上は
誰が何をしているかさっぱり見えないものです。
愚か者は、己が無知であることを自覚せず
賢者と同じレベルの高さと自負しております。
賢者は、最初から高い山の上にいるのではなく、
初めは愚者と同じ高さの位置にいたのを、
一歩一歩の努力で頂上に上り詰めたものです。
怠け者は、
他人を利用することのみを考えながら、
へつらいを最大の武器として用いているのです。
賢者は
怠け者から利用されることを恐れているから、
その恐れを最大の武器として己を守っています。
愚者は他人の〈成功した体験〉を盗んでいます。
賢者は他人の〈失敗した体験〉を盗んでいます。
愚者は己が地獄の道はどれかに気づかず歩んでいる。
賢者は己が極楽の道はどれかに気づいて歩んでいる。
能ある鷹は
〈爪を見せてもその爪を使わない〉ものです。
凡鷹は
〈爪があることを見せない〉からなめられるのです。
能なし鷹は
〈爪が完全に折れるまで使う〉ものです。
能ある鷹が突然黙り込んだときは
その裏側で重大事態が発生したと思うべきです。
おとなしい人物は能ある鷹によく似ています。
そのような鷹は〈要注意人物〉であります。